雪山登山はセカンドレイヤーで温度調節!パタゴニア キャプリーンサーマル、キャプリーンエア、R1エアの使い分けで快適に♪

セカンドレイヤーの使い分け

2枚目のレイヤーは温度調節の要!

ファーストレイヤーと、セカンドレイヤーの上に羽織るミッドレイヤーやアウターシェルは常に固定で、セカンドレイヤーを使い分ける事で温度調節をしています。

使い分けているのは、以下の3アイテム。


・キャプリーンサーマルウエイト
 気温 +5℃~-10℃(早春・晩秋の高山)

・キャプリーンエア
 気温 ±0℃~-15℃(冬期登山)

・R1エア
 気温 -5℃~-15℃以下(厳冬期・寒波など)

ミッドレイヤーは保温性に差があるアイテムがあまりないので、必然的にセカンドレイヤーを入れ替えることになります。

セカンドレイヤーに使えるアイテムは生地の厚さや素材など多種多様なので、場面に応じて使い分けがしやすく、レイヤリングシステムの要と言えます。

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

Patagonia キャプリーンサーマルウエイト

重 量:147g
着用サイズ:M

先ずは、一番薄手のキャプリーンサーマルウエイト。
薄手と言ってもキャプリーンシリーズの中では一番保温性が高いアイテム。

保温性と通気性のバランスが良く、1年で一番登場する機会が多いのもキャプリーンサーマルウエイトです。

秋から初冬の時期には2ndレイヤーのメインになっています。

機能性



今のポーラテックパワーグリッドを使ったモデルになってからは、旧製品の保温性はそのままに、抜けの良さが格段にアップしました。

裏から生地を覗いたところ

細かいフリースが網の目の様に配置されて、それぞれの間は向こうが透けるほど薄くなっています。これが抜けの良さの秘密。

今は販売されていませんが、サーマルウエイトバラクラバという目出し帽が以前販売されていました。

それまでどんなバラクラバを被っても、ゴーグルやサングラスが呼気で曇り、冷えて凍ってしまい視界不良になっていたのですが、サーマルウエイトの生地を使ったこのバラクラバではそれが一気に解消されました。

この問題には本当に困っていたので、当時は感動ものでした。
しっかりと口を覆っている生地から呼気が排出されるので、アイウエアが曇る事が無くなりました。

そのくらい通気性が良いです。

そのうえ、単体では風が吹くと寒さを感じますがシェルを羽織ればしっかりとした保温性を発揮してくれます。実際に1stレイヤーに重ねて着てみると、通気の良さからか直ぐには暖かさを感じず、徐々に暖かさを感じます。

サイズ感

割とピタッとしたフィットですが、程よくストレッチもするのでMサイズで窮屈感は感じません。

湿気を外に逃がすためにはピタッとした方がその機能性を発揮しやすくなるので、このレイヤーのオーバーサイズは避けた方が良いと思います。

実際にフィールドで使ってみて


実際にフィールドで着てみると、程よい保温性と、しっかりした通気性を感じる事が出来ます。

11月中旬:広沢寺での岩トレで着用

サーマルウエイトは、冬のセカンドレイヤー以外でも、早春・晩秋のクライミングでもアウターとして使うことがあります。気温で言うと最高気温が10℃~15℃位で朝晩は5℃前後まで下がるような肌寒い日。

ビレイ中は上にジャケットを羽織ることで、サーマルウエイトの保温性が発揮されて程よく暖かく、また自分が登るときにはその抜けの良さでオーバーヒートすることもありません。

10月中旬:妙義山神社から星穴岳までのスクランブリングで着用

また、同じ時期のトレイルランニングで使うこともあるのですが、ファイントラックのドライレイヤーにこれを重ねて走ると、背中からモクモクと湯気が出てくるのがハッキリと解ります。

「程よい保温性」というのが具体的に解るように、実例を挙げてみましたが伝わりましたでしょうか?とにかく2程よい保温性と通気性を兼ね備えていて、2ndレイヤーにバッチリな1枚なことは確かです。

山での使い方

これを雪山で着る場合は、冬季では比較的暖かい時期の山行になります。

イメージとしては昼間の山頂で-5℃程度。10月後半に赤岳に登るとかそのくらい。アプローチはドライレイヤー+サーマルウエイト+ナノエアで登って稜線に出たらハードシェル、下山時に暑くなったらナノエアまで脱ぐこともあります。

先にも書いたように春秋のクライミングやトレランでも大活躍です♪

Patagonia キャプリーンエア

重 量:184g/196g
着用サイズ:M

次に登場するのは、ウールとキャプリーンを約半分の割合で混合して織り上げたキャプリーンエア。

発売された時は「ベースレイヤーのクセに高けぇー!」と思っていましたが、使ってみたらその値段にも納得の機能性でした。

機能性

キャプリーンエアが登場する以前は、
キャプリーンライト 」+「 キャプリーンサーマル」 + 「R1ジップネック」
をレイヤリングのメインとして使っていました。

最初は、キャプリーンサーマルの代わりに着てみたのですが、ハイクアップで暑すぎでダメでした。

見た目に薄いので、R1より暖かいとは思ってもみませんでしたが、実際は
キャプリーンエア1枚で、「キャプリーンサーマル」+「R1」くらい暖かです。

ただし、1枚で着た時にはR1の方が比較的風を通しにくかったり、生地の強度もR1のほうが優れているので、一概に代替え出来るかと言えばそうでもなく結局両方持ってないとって事になります・・・。

暖かの秘密はその独自の生地にあります。

生地を表から見るとウール混の生地がフワッと編まれているのが解る

生地を裏から見ると網目の間が空き明らかに抜けが良さそう

パタゴニア独自の織り方で仕上げた生地は、空気を含む量が半端なくて着るとめちゃくちゃ暖かく感じます。

1枚でとっても暖かいので、
ドライレイヤー」 + 「キャプリーンエア」 + 「ナノエア」 と、
とてもシンプルなレイヤリングで済むようになりました。

ベースレイヤー、キャプ4、R1と重ねると、肩回りや腕回りの窮屈感が気になっていたのですが、キャプリーンエアを使ったレイヤリングにしてからは完全にこの問題は解決しました。

着心地・サイズ感


袖を通すと、ふわっと柔らかくて、どこまで伸びるんだ?ってくらい伸びます。
その伸縮性で体にピッタリするんですが、体の動きを妨げることはありません。

袖はリブ編みになっていて程よく手首にフィットします

サイズはMを使っています。伸びるのでSでも着れますが、袖が少し短い感じがします。Mがジャストサイズです。

フィールドでの使用感

実際にフィールドで着てみると、こんなに薄くて本当に大丈夫?と最初は思いましたが、歩き始めると一気に体が温まって来るのが解ります。

以前、11月の頭に谷川岳の湯檜曽川大倉沢遡行を行ったとき、朝日岳の山頂に着いた時点で天候は雨&強風で気温はおそらく5℃前後、本当は素晴らしい紅葉の景色が広がるハズが、沢で濡れた体が寒くて仕方ない状況。

3人とも空元気です(笑)


その際に着替えとして、キャプリーンエアクルーを持っていっていて、

・ファイントラック ドライレイヤー(濡れてる)
キャプリーンエア
・ファイントラック ラピッドラッシュ(濡れてる)
・レインウエア(濡れてる)

の組み合わせで下山を開始したのですが、10分も歩くとさっきまで寒かったのが、急に暑くなり始めて、結局キャプリーンエアは体が温まったあたりで途中で脱ぎました。

この経験で判ったことは、

・かなり湿った状態で着てもしっかり暖かかった。
・気温が+0℃以上でセカンドレイヤーとして使うとオーバーヒートする。

という2点。
キャプリーンエアをどう使っていくか考える上でとてもいい経験でした。

まとめると薄手でレイヤリングしやすい良く伸びるので動きが妨げられない湿った状態でもしっかりと暖かい

特に12月に入り本格的な雪山シーズンに入ると、セカンドレイヤーのメインとなってくれる1枚です。

気温がマイナス以下の山行での、セカンドレイヤーとしての使用がほとんどです。山小屋でくつろぐような場面でもセーターの様な感覚で着る事が出来ます。

1月中旬:八ツの権現岳にて 気温-10℃ほど 風10M前後
(ドライレイヤー+キャプリーンエア+ナノエアー+M10 ジャケット)


ファイントラックのドライレイヤーと同じく、薄くて軽い1枚ですが、1枚重ねるだけで一気にレイヤリングの対応温度帯が広がります。

冬場に絶対おすすめの一枚です!

Patagonia R1エアージップネック

重 量:289g/366g
着用サイズ:M

最後に登場するのは、20FWから登場したR1エアー。
キャプリーンエアのR1版で、R1シリーズの中でも最も高い保温性を持っています。

機能性

実際に袖を通した感想は、

キャプリーンエア
最初は本当に暖かいの?という印象でしたが着てみると暖かい!

・R1エア
見た目に暖かそうで、着てみるとあれ?そこまで暖かくはないな・・・

という印象。

生地を裏側から見たところ

R1エアはジグザグの網目の間が、向こうが透けて見えるくらい薄く出来ていて、とにかく通気性が良いためか、1枚で羽織った状態ではそこまで暖かくは感じませんでした。

しかし、更に上にジャケットやダウンなどを羽織るとその保温性が発揮されて、モワッモワッと暖かくなってきます。

ジップは胸のあたりまで深く開くことが出来るので、ヒートアップした時にはガバっと開ける事が出来ます。

ポケットは胸に1個。
小さくてあまり使い道が無いので、個人的には無くてもよかったな~。

袖口は半分だけ伸縮性のあるシャーリングがされています。

個人的には袖口にはもっと伸縮性が欲しかったですね~。

冬の御岳ボルダーなどでセーターっぽく着てみたのですが、袖を捲っても手と肘の半分くらいまでしか捲れず、ボルダーをするには腕の動きが妨げられて、使いにくかったです。

裾はこちらも後ろ半分だけ伸縮性のあるシャーリングが施されています。
裾に関しては伸びても伸びなくてもあまり変わらないように感じました。

フーディーも購入したので紹介しておきます!

フードはヘルメットの下に被るタイプですね。
キャプリーンエアとほぼ同じカッティングだと思います。

こちらは、胸ポケットの他に左右にもポケットがあります。
このポケットはパタゴニア特有の?めっちゃ広い仕様のポケットで、500mlのペットボトルが余裕で入るサイズです。

また、内側の左右にも大きいポケットがあります。

レイヤリングするには、フードが邪魔なのでジップネックが良いですね!

着心地・サイズ感

着心地はフワフワしていて柔らかく肌触りも良いですが、肌に直接着るのにはちょっと抵抗を感じます。薄手のベースレイヤーに重ねるのが基本になりそうです。

また、キャプリーンエアやR1と比べると伸縮性が少ないのでサイズ選びは慎重にした方が良さそうです。特に肩回りや袖回りはタイトになるので重ねるアイテムを選びそう。

178㎝、74キロ。
Mサイズでジャストサイズ、Lでゆったり目に着れます。

特にホットエンバーの色は見た目にも暖かく感じられて、街着や部屋着としても使えそうです。

フィールドでの使用感

キャプリーンエアの上を行く保温性を持っています。

いつもスタートは少し寒い思いをして、歩いてから体が温まって来ますが、R1エアをセカンドレイヤーに使った場合には、スタートから適度に暖かく、尚且つ歩き続けてもオーバーヒートすることなく快適に歩く事が出来ました。

ただし、キャプリーンエアに比べると生地に厚みがあるので、上に羽織るミッドレイヤーのサイズ感などに変化が出てくるので注意が必要。

ここがいまいち

難しいかもしれませんが、この素材で更に伸縮性があったら最高です!
他のアイテムと比べてしまうと、動き難いとまではいきませんが、窮屈感を感じてしまいます。

フィールドでの使用場面

春・秋のクライミングのアウターとして。ドライレイヤーの上に重ねて雪山で使用。また街着としても重宝しています。

まとめ

ということで、キャプリーンサーマルウエイト、キャプリーンエア、R1エアと3つのセカンドレイヤーを紹介しました。

3つのアイテムに共通するのは、シェルを羽織った時の高い保温性と湿気の抜けの良さで、セカンドレイヤーとして使うのにピッタリの機能性。

実際に行ってみないと気温が解らない!って時には着替えとして2つ持って行ってます。

寒いと低体温症、暑すぎると体力消耗と雪山のウエア選びは本当に難しいですが、少しでも快適にするために「セカンドレイヤーの使い分けで温度調節」することをおすすめします♪

ウエア選びについて

私がウエアを選ぶときのテーマは2つ。

①機能性は落とさずに出来るだけ軽いもの
「ULハイク」、「トレラン系装備」など軽量化を突き詰めた装備が注目されていますが、そこまで突き詰めて軽くするというよりは、自分の山行スタイルに合わせて使いやすい物の中で、出来るだけ軽い物を選ぶようにしています。

②適応温度帯が広いもの
出来るだけ重ね着を減らして、1着で幅広い温度帯に対応出来るものを選ぶことで、荷物と着替えの回数を減らしたいと思っています。

自分がフィールドで実際に使っているアイテムを中心に紹介して行きたいと思います。

参考までに筆者の体格。

・身長 : 178㎝ 
・体重 : 73㎏
・日本サイズ : L~XL
・海外サイズ : M~L