美濃戸山荘から阿弥陀岳へ。
〓〓〓〓〓 阿弥陀岳 〓〓〓〓〓
2月5日(火): 美濃戸山荘(6:10)~行者小屋(8:10-8:30)~文三郎分岐(10:10)
▲阿弥陀岳(11:50-12:30)~行者小屋(14:20)~美濃戸山荘(15:35)
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3年前の夏に初めて登った阿弥陀岳。
冬の赤岳に登る度に、文三郎から見上げながら
いつかはあの急登をやってみたい!とずっと思い続けて来た中、
今回、天気にも恵まれてようやくアタックのチャンスが巡って来ました!
いつも通りに前日に千葉を出て、美濃戸山荘の駐車場にて車中前泊。
夜明け前に南沢を歩き始めました。
歩き始めると、どうやら前日はこのあたりも雨だったようで、
道はベシャベシャしていました。
行者小屋まで15分くらいのところから、木に雪が付きはじめて、
トレースも新雪に埋まっていました。
ここで久しぶりに持ち込んだコンビーフで腹ごしらえ。
いろいろ試したけど、自分的にはコレが最高の行動食。
見上げると、雪煙を上げる阿弥陀岳の横に三日月。
この日の予報は、ずばり晴天!風も午後には弱まって来る予報。
ここで、前日に鉱泉に泊まっていた4人組のパーティーと出会う。
聞くと、やはり昨日は鉱泉でも雨やみぞれだったらしい。
文三郎から赤岳へ上がる予定との事。
ヘルメット、ピッケル、アイゼンを装備して文三郎尾根へ。
テント場の先までトレースがあったんですが、途中で迷ったのか、
諦めたのかすぐにノートレースに。
久しぶりに新雪を踏みながら登りました。
阿弥陀岳への分岐。
トレースがあれば、北稜からと思っていましたが、
やはり前日の雪でこの状態。
夏道が頭に入っている文三郎から登る事に。
深さは膝丈くらい。吹き溜まりは股下まで。
樹林帯の半分くらいのところで、さっきの4人組パーティーに追いつかれ、ラッセル交代。
マムートの階段の手前。
人の後を歩くのってこんなに楽なのね~♪
最初の階段のところで、女性メンバーが足元怪しくなり始め、
先頭のリーダーさんがロープを出しました。
ロープをつないでいる間に追い越して、再びラッセル。
途中で展望荘に荷揚げのヘリが。
今年は2月1日~3月4日まで厳冬期営業をしているそうです。
振り返ると、さっきのパーティーと蓼科山、霧が峰、北アルプス。
久しぶりに晴れ男!
分岐が見えてきました。
いつの間にか後続のパーティーに追いつかれ、
お互いにラッセルの礼を言ってお別れ。
今日の天気だと赤岳にも行きたくなります。
一人、中岳方面へのくだりへ。
と、ここで真新しい踏み跡を見つけました。
途中まで、昨日のものなのか、今朝付いたものなのか
半信半疑でしたが、中岳の先で阿弥陀岳の最上部を登る人影を発見。
正直、ノートレースで新雪が乗った斜面を登れるか不安でしたが、
トレースを見て行けそうな気がしてきました。
中岳から振り返っての赤岳。
阿弥陀岳。
ここからの稜線歩きが、いやらしくもあり気持ちよくもあり。
左側は雪庇で切れ落ちていますが、右側はすぐ下に木があるので
落ちても大丈夫そう。
微妙に締まりきっていない雪がズルズルして、
結構気を使いながら進みました。
尾根のシュカブラに良い感じに陽が入って綺麗でした。
そして、いよいよ阿弥陀岳の登りに取り付きます。
下からはこんな感じ。
下を見るとこんな感じ。
この先は写真撮る余裕なし。
岩が出てくる手前のところが、雪がぶっかぶかで、
トレースを踏んでも抜けてしまう状態でした。
さらにガシガシ踏みつけて足場を作りつつ進行。
その先の岩が出ている部分が、トレースを追うとどうしても登れない。
何度かチャレンジするも、手がもう一伸び足りず。
一度下って、左から回り込んだら上手い事登れました。
後は、頂上まで上り詰めるだけ!
山頂~♪
標識は埋まってしまって、赤岳と南稜しかわからない・・・。
山頂に着くと、トレースの主の方を発見!
だいぶ前に登って行ったので、どこか他から下っていったかと思ってた。
話しかけると気さくな方で、景色を見ながら山談義に花が咲く。
北アを見ながら、夏に上高地から栂池新道を歩いた話や、
北鎌尾根の入り方も教えてもらいました。
でも、話しているとここから見える山の名前があまり解らない様子・・・・
不思議になって登山歴を聞くと、なんと3年目!
もっとバリバリやっているオーラを感じていたんですが、自分と変わらない!
深堀すると、3年前に友人に妙義山に連れて行ってもらった時に、
岩場の面白さにハマり、それから本格的に登山を始めたそうです。
入り口がそこですかっ!と思わず突っ込みを入れましたが、
本当に人それぞれなんですね。
更に、『この辺りでこのくらい気軽に登れる感じの山ってありますか?』
って聞かれて、『気軽に』ってところに、何か根本的な違いを感じつつ、
甲斐駒をおススメしておきました。
山頂からの景色。
槍ホー。
富士山っ。
鉱泉にもう一泊してから帰られるとの事だったので、
行者まで一緒に下ることになりました。
お互いに同じデジカメを使っていて、互いを撮りながら下山することに。
撮って~、
撮って~。
お互いに、良い被写体が居ることに楽しくなってしまったようで、
パシャパシャ撮りまくってました。
んで、この下がぶかぶかゾーン。
雪に乗れないので、下のしゃくなげ?を頼りに。
しゃくなげさんゴメン・・・。
そっから下は、登りに作った階段を辿ってするする~っと。
無事に取り付きまで下れました。
文三郎への道のりもお互いにパシャパシャ(笑)
帰りは、行きよりも余裕を持って歩くことが出来て、
山の話も面白く、景色も、天気も、気温も最高でした!
行者小屋にて、後日連絡を取り合う約束をして解散。
最後にお約束の、ユンボにカメラを置いての記念撮影♪
ついでにダイヤモンド阿弥陀岳。
思ったよりも下りが早く歩けて、日が暮れる前に車に戻れました。
いや~、ラッセルあり、急登りあり、良い出会いあり、良い景色あり、
楽しい一日だったな~♪と余韻に浸っているのもつかの間、
帰りがけにチェーンを履いていない事を、小屋のおじさんに怒られて、
テンションダウン・・・(涙)
沢に1回転して転落したり、止まれずに人を轢いてしまう事故がおきているそうなので、
チェーンなしでは絶対に入っちゃダメ!との事でした。
帰宅後、さっそくチェーンをポチッと。
これからの時期は特にガリガリになるから役にたつかな?
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ってことで、最後に怒られちゃったのを除けば、
冬山っ!って感じの良い山行をすることが出来ました。
またチャンスがあれば北稜にチャレンジしてみたいです。
さあ、忙しい春休みまでひと月ちょっと。
あと2回くらい山に行けるかなー。
西穂もやり残してるし、そろそろ西黒尾根も行ってみたい。
連休とれたら、燕か蝶か鳳凰かその辺りで検討中です。