キレット小屋から赤岳、文三郎で下り美濃戸口へ。
〓〓〓〓〓 八ヶ岳 キレット越え 〓〓〓〓〓
1月10日(木):富士見高原ゴルフコースP(6:10)~▲編笠山(10:00-10:10)~
青年小屋(10:30-11:00)~権現小屋(12:50-13:10)~
キレット小屋(15:00)~テント泊
1月11日(金):キレット小屋(7:40)~▲赤岳(10:30-11:00)~行者小屋(11:55-12:25)
~美濃戸山荘(13:45-13:50)~美濃戸口(14:30)~タクシーにて戻る
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
朝も、バサバサとテントが煽られる音で目を覚ましました。
テント内の気温はマイナス18℃、外はマイナス20℃。
おそらく今まで経験した中で一番低かったんじゃないかと思います。
その割りに、意外と寒さは感じずに寝ることが出来ました。
フリースを毛足の長い物に変えた事ともう一つ、
目だし帽や、ミトンの中身、ゴーグル、靴の中敷など濡れたり湿ったりしたものを、
乾かすためにフリースやダウンジャケットのポケットに入れたので、
それが良かったのかな?
2日目は前日がハードだったので、陽が上って少し暖かくなってから出発する事に。
風も午後に向けて徐々に弱くなる予報。

6時に起きて、30分くらいウダウダしながらご飯を食べて、
撤収開始から出発までに1時間くらいかかりました。
全部撤収して担いで移動するのは、冬山では初めてなので、
結構な時間がかかることが解りました。
キレット小屋から上がったところからの赤岳。
ここから先は、なぜか急にトレースが薄くなりました。
まさか途中で引き返したとか!?とちょっと不安になりましたが、
まあダメなた戻れば良いジャマイカ。
先ずは小さいピークを上り下りして、ルンゼの取り付きまで行きます。
踏み跡どおりに行けば抜ける事もなく順調に。
ルンゼの取り付きまで来ました。
上の方の岩を右に巻いていって左上の方へ登って行きます。
巻いているところ。
すでに、ワクワクしちゃく傾斜です。
右に見えている木の根元まで行ってルート選び。
木のところから上を見たところ。
トレースは2本ありました。
右側は最初に右側の岩までトラバースして登って行く踏跡。
もう一つ、左の岩壁に沿って登って行く踏跡。
登り出しの傾斜が、比較的ゆるい左のトレースを辿ることに。
左側の岩に沿って登ります。
雪が年末に降ってから、あまり降っていないようで、
踏まれた部分だけが硬く残っていて、回りが溶けて沈んでいる感じ。
この岩を回り込んだ先がヤバかったー。
おそらく今まで経験した中で1番キツい傾斜。
結構、距離も長くて心臓があと3つ欲しいくらいめっちゃ息が上がりました。
2日間の中でここが1番の核心部でした。
やっと、斜面が切り替わる場所まで登って一休み。
すでに足がプルプルしてました。
後ろの景色が徐々に広がっていくのが、このルートの楽しみの一つ♪
ここから先は、ガレた岩場を登って行きます。
アイゼン履いてのガレ場登りはなかなか気を使いました。
更に詰めて行きます。
上の方は、程よく雪が付いていて、
雪付きを頼りに歩くと登り易かったです。
ようやくルンゼの最高点へ。
振り返るとこの景色ー♪
さて、最後の難関と予想していたこの先の鎖場。
鎖は出ているかな~と覗いてみると・・・
こーんな感じ。
あんまりと言うか、ほとんど雪が付いてなーい。
これなら先に進めそう。
これで引き返す事無く赤岳までいける!とようやく確信を持てました。
梯子はアイゼンだと不安定なので、横の鎖で登ります。
その先の鎖。
鎖は部分的に埋まっていましたが、足元に十分な幅があったので、
頼らずとも通過できました。
右手に、大天狗、小天狗と富士山。
ここから上がって来た踏み跡もありました。
いつかやってみたいな~♪
その先の梯子を登ると、中岳見えたー!
ここから先は西側を進みます。
岩に沿って進んで、写真の真ん中辺りから上に登って行きます。
キレット、赤岳、文三郎方面、真教寺尾根の分岐。
ここからは、歩いて来た稜線がまる見えです!
権現の奥に編笠山も見えてます。
久しぶりの快晴、そしてここまで来ると風もほとんど無くなって来ました♪
さあ、最後!
先の梯子を登って岩の向こうに回り込むと・・・・
左手に目をやると、文三郎を3人組のパーティーが登って来ていました。
下の方に3人見えます?
文三郎からのルートと合流したら、後はいつもの山頂直下の登り。
ここまで来ると、なんとほぼ無風状態。
昨日~今朝のあの強風はどこ行った?って感じで、
ここまで頑張ったご褒美をもらった気分。
そいて、山頂に到着!
はいーーーーー!(笑)
この日は、今まで赤岳に登った中でも1位か2位の展望の良さ。
山頂からぐる~っと撮影。
すっごく綺麗なんだけど、なんとなく今回は景色よりも
ここまでの道のりの方が自分の中で輝いていました。
そして、ここがゴールじゃなくて家に無事にたどり着くことが
今回の目標だと改めて確認。
で、下り始めるとなんじゃこりゃ!?
めっちゃ踏まれていて、誰かスコップで整地した?
ってくらいに綺麗に階段が出来ていました。
トラバース部分も上下に分かれていて、
登りと下りがすれ違う用?になってました(笑)。
って事で帰りはここからの下りはめちゃめちゃ歩き易い!
ここでちょっと、年末の様子と比較。
今回。
やっぱり降雪直後の凍てついた感じは最高に格好良い!
まあ、今回がこの状態だったらここまで来れてないけどね(笑)
こうして見ると、年末の山行も良い景色をみれただけ、
十分に価値のあるものだったんだな~と実感。
横岳を眺めながら下ります。
左手に阿弥陀岳。
元気があればと思っていたけど、そんな脚力は残ってませんでした。。。
夏道で阿弥陀をやってる人が居ました。
行者小屋に到着~。
テントが数張り。
きっと明日からの連休はテントだらけになるんだろうな~。
冬の行者に来たら必ず撮るこの構図。
いっつも停めてあるユンボにカメラを乗っけて撮ると良い感じに。
ここで、アイゼン&ピッケルを、チェーンスパイク&ストックに。
フリースやバラクラバ、ミトンも外して身軽に。
日差しがさして気温も暖か♪
モフモフな中を抜けて、一路美濃戸山荘へ。
この先もめちゃくちゃ踏まれていて、歩き易い事この上なし。
いったい年末年始に何人の人が入ったんでしょう。
おばちゃんキャンディー。
だいぶ出来てました。もう登れんのかし?
赤岳山荘のカモシカ。
飼ってんのっ!?
今回は美濃戸口まで歩きます!
車では気づかなかったショートカットが何箇所かあり、
意外と早く美濃戸口まで着けました。
ここで、スパイクはずしながらタクシー待ち。
富士見高原ゴルフ場まで、約20分4000円でしたー。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
って事で、今回は濃ゆ~い山行となりました。
まだ余裕を持ってこのルートを楽しめるほどの実力ではない事は
最初から解っていましたが、赤岳に着くまでは常に緊張感があって、
アドレナリンがドクドクと。
いろんな要素がギュっと詰まった良いルートが経験できました♪
下山後、左足の親指の爪が真っ黒になり死亡ー。
原因を考えると、1日目、2日目の朝に足が冷たかったので
出来るだけ空間を空けて暖かさを確保しようと、つま先をゆるゆるにして、
足首だけギュっと縛って出発。
そのまま、ギボシやらルンゼやらで、蹴りこみまくったもんだから、
普段なら当たらないハズの靴の先端に爪がガシガシ当たったのが
悪かったみたいです。
とりあえず触らなければ痛くないので、来週も山に行っちゃいます♪