山行データ
天候 晴れ
気温 16℃~21℃程
風 3~4m程度 微風
コンビニ
秩父方面から来ると小鹿野町内に3軒ほど。
ローソン小鹿野飯田店
駐車場
登山口先の路肩に15台ほどの駐車スペース
トイレ
なし
岩場概要
P34掲載。
マルチピッチの入門編に良く紹介されるルート。
ルートも長めで、高度感もバッチリ!マルチピッチの気持ち良さを経験するには良いルートです。しかし、入門編とはいえまったく初めてのペアで行くにはルートファインディングも含めて難しい箇所もあるので慎重に。
山行タイム
駐車スぺース 08:15
取り付き 08:45 ~ 09:15
終了点 12:30 ~ 12:45
山頂 13:00 ~ 13:30
駐車スペース 14:30
※2名で、つるべで登ってのタイムです。
クライミングノート
今回は、初めてのマルチピッチに挑戦です!
ヨシキスポーツのトキオさんに誘われ、初めて日和田山でのクライミング講習に参加してからちょうど1年。
計ったかのように、トキオさんに誘われていよいよ今日が本番!!!
ジムで10d位までは落とせるようになったので、登攀力的には問題なし。
岩場やゲレンデで練習した支点構築や、セカンドのビレイを果たしてしっかり出来るのか!?
いや、やらないと登れないか(笑)
アプローチ
駐車スペースから股峠を経て、とりつきまでは約30分。
股峠から右手に進み、杉林になったあたりにある踏み跡を上に登って行く。
良く紹介されている消防用の赤いドラム缶が取り付きの目印。
登山道から上に上がる場所を通り過ぎて、少し先から登ってしまいましたが、横に踏み跡が走っていて、それを辿って戻ったらドラム缶の所に出れました。
1P

ここが中央陵の取り付き。
装備はダブルロープ、ヌンチャク10本、セルフビレーコード、プルージックコード、120スリング×2本、カラビナ×2。
めちゃくちゃ緊張しながら準備。

1ピッチ目は自分がリード!
出だしは残置ハーケンに沿って真っすぐ登って行きます。
ハーケンでプロテクションを取るのも初めてでしたが、思っていたよりしっかりしている感じで、「頼むぞ~」と1本ずつ声を掛けながらヌンチャクをかけました(笑)
途中で右のフレーク?コルネ?に移って右上の小テラスに出るんですが、このトラバースがめちゃくちゃ怖かったです。
正解ムーブが解りませんが、フレークに抱っこするような感じで掴まって、足の置き場がイマイチ解らず、スメアしてほぼ腕力で抜けました。
小テラスに上がったら終了点。
とりあえずセルフを取って息を整えて、支点の構築を思い出しながら。
何とかセカンドびビレイも無事に完了。
1P目で気力をだいぶ削られました(汗)
2P

2p目はトキオさんのリード。
ここ、下から見ると途中からクライマーが見えなくなるんですが、ちょうどロープが見えなくなっている辺りで右に凸角を乗っ越すのが正解ルート。
乗っ越すと次のボルトがみえるんですが、気づかずに真っすぐ登ってしまうと染み出しの多い垂壁にぶつかってかなり難しくなります。
で、トキオさんは案の定真っすぐ登ってしまったようで、途中で「あーーーー!!」と声がしたと思ったら次の瞬間には、自分の体がガツーン!と上に引き上げられて、終了点に取っていたセルフビレイが下向きに効いて止まりました。
横に目をやると頭を下にして宙づりのトキオさん。
これが初めてビレイをしていてガチ落ちを受け止めた瞬間でした。
幸いお尻~太ももに擦り傷を負っただけでクライミングには支障が無かったので、そのまま登攀を続行。
途中で右に出て登って行けば、特に難しいところもなくすんなり2Pの終了点まで進めました。
自分だったら、落ちた時点で怖気づいて「もう降りたい」って言ってたなぁとあとから考えたり。
いきなり色々と勉強になる&考えさせられるピッチでした。
3P

3p目は自分のリード。
核心と言われているピッチなので、緊張感はマックスに。
振り返るとチョー笑顔のトキオさん(笑)
三角形の下の部分は、左右に手が届いたので思ったより簡単に登れました。核心はその上の三角形の先っちょから。
右のスラブ面はツルツルでどこを踏んでも同じ雰囲気で、安定する大勢を見いだせないままズリズリ上がって行くと、上の方に良いガバを発見。
めちゃくちゃ怖かったですが、ここだけはいかにも核心です!って感じで、やたらとハーケンが打ってあって(たしかボルトもあったかな?)、まあ落ちても大丈夫だろうと思いながら登れました。
そこから上も、ガバがあっても染みてたり、水が溜まってたりで安心できず。
一手ずつ慎重に登って何とか登り切れました!

3P目の終了点は立木にて。
ここはかなり広いテラスで、休憩にピッタリ。
ここまでで、かなりお腹いっぱいでしたがまだ4ピッチもあります(汗)
4P

4P目はトキオさんリード。
左下から取り付いて右上、途中から階段状を左上して「くの字」型に登ります。
プロテクションは写真の通り、あそこまで行くのに1ピンだけです。
そこまで難しくないのでマルチだとこんなもんなのか~。。。
5P~7P
5P目は自分のリード。
クライミング自体はそこまで難しく感じませんでしたが、最後の凹角から左の大岩の上に出る所に気付かずに直登してしまい、ハンガーの外れたボルトだけ刺さった終了点に出てしまい、一瞬フリーズ(汗)

正解ルートは写真の右手の奥の方。
この場所から更に登たとこでフリーズ・・・。
とりあえず近場の岩で何とか支点を作ってトキオさんを引き上げ。終了点を一緒に見てもらうと、「明らかにどっかで間違えたね~」と。
ここからはトキオさんが登ってくれて、間違えた終了点から左上に進んで、政界ルートに合流。そのまま6ピッチに突入出来ました。
初めてのマルチピッチで色々ありすぎて、この先は写真を撮る余裕ナシ。
7ピッチ目はロープ無しでもあるける程度の階段状で、最後のめちゃくちゃしっかりした懸垂点の上に出て登攀終了。
すこし休憩してから一般道を辿って西岳山頂へ。

西岳から登って来た中央陵が見えました!
あんなところを登って来たのかと思うと、感無量です。
まとめ
初めてのマルチピッチで、出だしから色々な事がおこりマルチの難しさと、色々含めての面白さを十分に味わう事が出来ました。
取り付きにたどり着くまでが意外と難しいこと、クライマーはとにかく落ちちゃいけないこと、ルートファインディングも重要なこと、そして登り終わった後の爽快感と達成感!
また一つ、自分の世界が広がった気がした山行となりました。
