冬の木曽駒目指してロープウェイで千畳敷へ。
季節の変わり目の千畳敷。
雪面が凍って滑落の危険性が高いと話には聞いていましたが・・・。
〓〓 木曽駒が岳 ( 百名山 ) 〓〓〓
3月8日(木):菅ノ台バスセンター(8:12)~しらびだいら駅(8:50)~ 千畳敷駅(9:05-9:20)~
宝剣山荘(11:30)~▲中岳(11:50-12:00)~宝剣山荘(12:15-12:30)~
千畳敷駅(13:25-13:55)~しらびだいら駅(14:05)~菅ノ台バスセンター(14:50)
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気づけば、もう3月。
今年は、とにかくチャレンジ、チャレンジの冬山シーズンだったなぁ~。
なんて振り返りをしながら、たまにはのんびりと景色を楽しむような
山歩きをしてみたい!と思い立って決めたのが、西吾妻山。
マイミクさんのモンスター写真や、スキー場のHPにもボッコボコした
樹氷原が出ていて、俺もハンティングしてやる~!とテンション上がってました。
しかし、前日になって急に、晴天の予報が、曇りでガスガスの予報に(涙)
谷川、那須、安達太良方面は全部ダメ、丹沢や秩父もダメ。
ぎりぎり良さそうなのが、八ヶ岳。。。
う~ん。
で、最終的に1日天気が持ちそうな山を探した結果が、木曽駒でした~。
先月に行ったマイミクさんが、滑り落ちた~!なんて話も聞いていたので、
ちょっとビビリつつも中央道で駒ヶ根へ。
菅ノ台バスターミナルのでっかい駐車場で前泊。
ちなみに、人より気圧の変化に弱い体質なので、
体を慣らすために、いつも登山口まで上がって前泊してます。
ひろ~い駐車場に車は4台。
千畳敷のホテルに泊まっている方達の車のようでした。
朝、一番のバス停。
バス待ちはもちろん自分ひとり。
この時期の始発は、8時12分。
7時くらいまで車の中でゴロゴロ。こんなゆっくりスタートは初めてかも。
バスとロープウェイで往復3800円です。
のぼりは、くろゆり号。
バスは40分くらい。
9時15分のロープウェイに接続して乗車。
千畳敷駅に到着~。
駅のホームを出たところに、すぐに登山届けがあったので、記入して提出。
一緒にロープウェイに乗って来た、おっちゃんに『上まで行くなら必ず書いてな!』
と強く言われたので、やっぱり危ないんだな・・・・とビビリ度アップ。
外に出るとこの景色!
千畳敷カールを見上げる。
パッと見はフカフカしてそうだけど、表面から凍ってて乗るとまったく沈まずにつるっつる!
アイゼン履く前にちょっと歩いたら、そっこうでコケそうになりましたっ(汗)
雪かきのおじさんに、ルートを聞きいていざ出発!
と思ったけど、この雪面の状態にめっちゃビビッて登ろうかどうか迷う。
ひとまず行けるところまで行ってみよう!って事で前進っ。
駅から少し下ったところ。
前日に数人が上まで登ったって事だったんだけど、
見ての通り踏み跡はほとんど見えず。
見えずと言うか、氷にアイゼンの刃の跡だけが残っていて、
近くまで行かないと見えない状態。
左側は大きく雪崩れてきているので、デブリ(←今回覚えた用語①)
を右に大きく迂回して行きます。
振り返っての千畳敷駅。
わかります?このテカテカ感。
一番右側の谷間を登って行きます。
徐々に高度を上げて、振り返るとすばらしい景色が。
白峰三山、富士山、塩見、赤石・・・・。
すんばらしいっ♪
もう少しでオットセイ岩、というあたりから傾斜がきつくなって来ます。
このくらいから。
こうなります。奥が、オットセイ岩。
雪面もどんどん硬くなってきていて、
力を入れて突いても、石突き(←今回覚えた用語②)
のほんの先っちょしか雪に入っていかない状態。
ピッケルも、縦走用なので余計に刺さらず。
今までの経験では、これ以上の雪の傾斜は登ったことがなく、
しかもこの雪面状態に、前進するか否かを悩みながらちょっと休憩。
座ろうものなら、一気に滑り落ちていくので、
ザックはピッケルで固定して、立ったままで。
まあ、落ちても死ぬまではしないだろうと言う結論に達し、
気持ちで負けないように気合を入れて前進再開っ!
常に、無謀だ!という心の声が聞こえていましたが、体は登ってました。
ここから本来は谷間の真ん中を直登していくのがセオリーらしいのですが、
右へ巻いて行く感じにアイゼン跡が付いていたので、そっちを辿ることに。
右側の岩を回り込むと、夏道のロープが。
この辺りからは、普通に立っては歩けず。
ピッケルをダガーポジション(←今回覚えた用語③)に持ち替えて、
四つん這い状態で登って行きます。
もうすでに、この写真を撮るのも、いっぱいいっぱい(汗)。
この辺りの雪の状態は、表層に3~5センチくらいの凍った部分があって、
そこへ前爪で蹴りこむと、中のやわらかい層が出てきます。
その層の下に、また固い層があって、そこにはアイゼンもまったく刺さりませんでした。
なので、1枚目の層を何度か蹴って、やわらかい層に足場を作って、
それを頼りに登って行きました。
8分目くらい登ったところ。
感覚的には、壁に張り付いている感じ。
結構、高度感もあるけどしっかりと3点確保は出来るので、
そこまで怖さは感じませんでしたが、気を緩めることは出来ませんでした。
自分で写真見て、足場狭っ!って思った(笑)。
ピッケルもダガーポジションで使ってみて、
初めてシャフトにカーブが付いているピッケルの有用性がわかりました。
こう使ったときに、石突きの部分も雪面に噛んでくれるのかと。
来年は、エアテックエボ買おー!
コースタイム1時間のところをすでに2時間近く登り、
蹴りこむ足の疲労も限界に。
そこで、これまた初めてピッケルのブレード(←今回覚えた用語④)部分を使って、
足場を1段作っては1歩進み、また作っては1歩進み。
腕が疲れたら、また足で蹴りこんで・・・。